yama1931’s blog

長編小説とエッセイ集です。小説は、明治から昭和の終戦時まで、寒村の医療に生涯をささげた萩市(山口県)出身の村医師・緒方惟芳と彼を取り巻く人たちの生き様を実際の資料とフィクションを交えながら書き上げたものです。エッセイは、不定期に少しずつアップしていきます。感想をいただけるとありがたいです。【キーワード】「日露戦争」「看護兵」「軍隊手帳」 「陸軍看護兵」「看護兵」「軍隊手帳」「硫黄島」        ※ご感想や質問等は次のメールアドレスへお寄せください。yama1931taka@yahoo.co.jp

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

杏林の坂道 最終章「佛となれや枯小笹」

(一) 亭主関白とも言える主人が一家の柱としてデンと構え、三人の息子と長男の嫁(彼女は戦後縁あって萩市在住の医師と再婚した)、さらに看護婦や女中など、それまで多数の者が一緒に生活していた広い家に、今は娘の信子と二人だけの淋しい生活である。幸…