yama1931’s blog

長編小説とエッセイ集です。小説は、明治から昭和の終戦時まで、寒村の医療に生涯をささげた萩市(山口県)出身の村医師・緒方惟芳と彼を取り巻く人たちの生き様を実際の資料とフィクションを交えながら書き上げたものです。エッセイは、不定期に少しずつアップしていきます。感想をいただけるとありがたいです。【キーワード】「日露戦争」「看護兵」「軍隊手帳」 「陸軍看護兵」「看護兵」「軍隊手帳」「硫黄島」        ※ご感想や質問等は次のメールアドレスへお寄せください。yama1931taka@yahoo.co.jp

2018-12-29から1日間の記事一覧

杏林の坂道 第五章「旧師訪問」

杏林の坂道 第五章「旧師訪問」 (一) 朝食を食べ終えて一休みした後、惟芳は母に言われていたので、菩提寺である端坊(はしのぼう)へ参詣した。門を入ると本堂正面に安置してある金箔の阿弥陀仏を礼拝し、本堂の左側奥まった処にある位牌堂へ行って祖先の霊…