yama1931’s blog

長編小説とエッセイ集です。小説は、明治から昭和の終戦時まで、寒村の医療に生涯をささげた萩市(山口県)出身の村医師・緒方惟芳と彼を取り巻く人たちの生き様を実際の資料とフィクションを交えながら書き上げたものです。エッセイは、不定期に少しずつアップしていきます。感想をいただけるとありがたいです。【キーワード】「日露戦争」「看護兵」「軍隊手帳」 「陸軍看護兵」「看護兵」「軍隊手帳」「硫黄島」        ※ご感想や質問等は次のメールアドレスへお寄せください。yama1931taka@yahoo.co.jp

2018-12-25から1日間の記事一覧

杏林の坂道 第七章「日露戦争従軍日記」

『図説 日露戦争』(河出書房新社版) 杏林の坂道 第七章「日露戦争従軍日記」 (一) 国元の父尚一から封書が届いた。惟芳は早速封を切って読み始めた。巻紙に毛筆で書かれた父の書簡は、次のような内容であった。筆跡はまだしっかりしていると彼は思った。…